5,6ヶ所の遊び場を作るつもりで始めて、
いつの間にか ライフワークになっていました。
マイケル・アナップ
プレイグラウンド・オブ・ホープ創設者
Michael in Ishinomaki

POHが始まる前

2011年3月に日本の東北地方を襲った大地震と大津波。
プレイグラウンド・オブ・ホープ(POH)はその震災後に始まりました。

POHの創設者,マイケル・アナップは被災地入りし、テント生活をしながら個人的にボランティア活動をしていました。最初はガレキの撤去作業から始まり、後には物資の行き届かないエリアに飲み水や新鮮な食品を定期的に届ける「セーブ南相馬」プロジェクトに関わりました。

仮設の遊び場:
需要と解決方法

衣食住の供給について火急の問題が徐々に落ち着いてくるころ、被災地では新たな2つの問題が見えてきました。

まず、多くの人々が図らずも見ず知らずの人たちと隣り合って仮設住宅に住むことになっていました。つまり、震災以前 各地域にあったご近所コミュニティは、家屋とともに津波で流されてしまったのです。新たなコミュニティが作られる必要があります。

そして、仮設住宅の周りでは子供たちが安全に遊ぶことができるスペースがありませんでした。

こうした2つの問題を踏まえ、当時の政府では手が回らない問題だったので、自分たちで遊び場を作ることが解決になるのではないかとマイケルは考えました。

必要なマンパワーと物資を集め、挑戦が始まりました。こうして、POHは生まれたのです。

Tohoku
Kumamoto

被災地における”遊び”の支援の継続

マイケル・アナップの遊び場作りの当初の予定は4~5ヶ所程度でした。しかし、活動をとおして被災地の状況を知る中で、こうした安全な遊び場の需要が予想以上に大きなものであることを知りました。

津波で遊具が損傷したり流失してしまったような沿岸部だけでなく、福島第一原発事故の影響で遊具が撤去されてしまった地域もあります。POHはこれまで、こうした地域の多くの遊び場を再建・再生してきました。

パートナー企業や寄贈者のみなさんからのご支援に支えられて、これまで東北の被災地では60基以上の遊具を建て、現在も復興のお手伝いを続けています。そして、2016年の熊本地震の被災地でも遊び場再生のお手伝いをしています。

今後も私たちは、自然災害で被災する地域があれば、そうした地域で最初に “遊び”を応援する存在になりたいと思います。

東北の被災地で活動して、“遊び”の重要性を知ることになりました。
そして“遊び”を応援することは、私たちのパッションになったのです。

児童養護施設での“遊び”の応援

被災地以外での活動を模索していて、千葉県の「子山ホーム」との出会いがあり、ここから児童養護施設での活動が始まりました。

多くの児童養護施設が抱える問題は被災地の問題と似ており、施設には質の高い遊び環境を作るための資金が不足していることと、施設で暮らす子供たちは家族の状況などが原因でしばしば過大なストレスを抱えているという問題があることを知りました。

そこで、寄贈者と児童養護施設とを結び付けて遊具寄贈をコーディネートし、寄贈者と共に遊具完成のお祝いイベントを施設で開催しています。

児童養護施設同士の緊密なコミュニティに紹介され、短期間に関東圏の多くの施設で遊び場再生のお手伝いをすることができました。

“遊び”と子供の未来をコネクトする

児童養護施設で遊び場活性化のための活動を展開する中で、私たちは多くの子供たちと関わりあい、また、施設を運営し子供たちの世話をする職員の方たちとも関係を築くことになりました。

職員の方々と話す中でたびたび浮かび上がってくるのが、私たちに何か、中高生など年長の子供たちのためにできることはないか、という疑問です。

そうしたことから、POHの社会生活訓練プログラム(RLLC – Real Life Learning Curriculum)は生まれました。子供たちには施設で開催するプレイイベントに参加してもらうだけではなく、子供たちによって組織された実行委員会にイベントの企画制作を任せ、その中で予算管理やプロジェクトの進捗管理など、実社会で役立つ生活スキルを体験習得することを促します。

また他に、こうしたプロジェクトをとおして養われた関係を活かし、子供たちがPOHのパートナー企業で様々なタイプの仕事を体験する機会を作り、さらには、施設退所後の子供たちがそうした企業に就職するチャンスも創出しています。

Tohoku
Kumamoto

“遊び”の重要性への
理解を広める

被災地や児童養護施設など支援を必要としているところで“遊び”を応援することは、POHの最優先事項です。

その一方、一般に向けた“遊び”の重要性についての啓蒙活動や、また、企業による地域への社会貢献としてのプレイイベント開催をお手伝いしています。

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