子どもが外で遊ぶのは健康的でいいこと… っていうのは常識として知ってるけど、実際にはどんなメリットがあるの?
小さい子どもは外に連れ出しても何をして遊んでいいか分からない!
そんな悩みを持っている親御さんも多いことと思います。
以前紹介した「年齢別!外遊びが子どもにとって大切な理由 〜子どもの脳発達に与えるいい影響〜」では、外遊びの重要性を子どもたちの脳に与える様々なメリットを通して見ていきました。
でも、メリットだけじゃなくてもっと具体的な遊びの例が知りたい!
そんな皆さんのために、今回はそれぞれのお子さんの年齢にぴったりな外遊びを紹介していきます!
加えて、これらの外遊びがなぜ特定の年齢の子どもたちにぴったりなのかも同時に紹介していくので、是非遊びのメリットの豆知識も楽しんでもらえたら嬉しいです。
どんどん子どもたちと外遊びをして、心も体も健康な成長を目指しましょう!
年齢別!子どもの健康的な成長を促すオススメの外遊び!
# | 年齢 |
---|---|
1 | 生後3ヶ月〜9ヶ月 |
2 | 生後10ヶ月〜14ヶ月 |
3 | 生後15ヶ月〜24ヶ月 |
4 | 2歳〜3歳半 |
5 | 3歳半〜5歳 |
6 | 小学生 |
1. 生後3ヶ月〜9ヶ月
生まれてすぐの赤ちゃんの脳みそは目まぐるしい速さで変化していきます。
だからこそ、この時期の赤ちゃんにどのような体験や刺激を与えてあげるかは、その後の成長に繋がるとってもとっても重要な課題となります!
例えば、母親などと1対1の人間関係を持つことは赤ちゃんの脳細胞を働かせて、記憶力を発達させることに繋がるように、一見些細に思えることが実は赤ちゃんの成長にとっても大きな影響を及ぼしているのです。
特に生後2ヶ月〜4ヶ月の間は視覚に関連する脳細胞がとても早いスピードで成長する時期で、その成長は生後8ヶ月でピークに達します。
そうして生後8ヶ月になった子どもたちは、ようやくその頃自分たちの周りの世界を自分の力で解釈出来るようになります。
そのため、この大事な8ヶ月間の間に外遊びをさせて、外の世界に存分に触れさせてあげることで、子どもたちのより敏感な知覚を育てていくことが大事なのです!
そんな生まれたてほやほやの赤ちゃんには是非次のような外遊びをさせてあげてください!
この歳の子どもにオススメの外遊び:
- 外の芝生にブランケットやブルーシートを広げてねっ転がる
- 草、葉っぱ、砂などを子どもの手に握らせてあげる
→ 様々な違う感触を体感出来る
→ 手で新しい物を掴むことで感覚が研ぎ澄まされる - 小さいカラフルなボールや積み木で遊ぶ
- 公園で遊んでる他の子どもたちの様子を見せる
→ 赤ちゃんの視覚と脳が刺激される - 幼児用に体が固定できるブランコに乗せる
- 砂場遊びをする
- 砂利や枯葉などで音をだし、いろいろな異なる種類の音に触れさせる
- ベビーカーに乗せて散歩にいく
2. 生後10ヶ月〜14ヶ月
皆さんが思い出せる一番最初の遊びの記憶はなんでしょう?
多くの人は親や兄弟が「いないいないばあ」をしてくれている記憶などがかすかに残っていたりするのではないでしょうか?
子どもたちが初めて「遊び」を経験するのは家族など、いつもすぐそばに付き添ってくれている人たちを通してです。
しかし、生後10ヶ月頃になると、子どもたちは自分でハイハイをして動き回ったり、物に掴まって立ったり出来るようになり、12ヶ月になると少しずつ歩けるようにもなってきます。
つまり、この時期の子どもたちは自分の力で冒険することを知るのです!
だからこそ、この探究心が芽生えるこの時期は出来るだけ子どもたちに体を使った新しい感覚を体験させてあげることが大事になるのです。
そこでぴったりなのがやはり外遊び!
外の世界は色んな音や色や感触を学ばせてくれる自然のおもちゃ箱です。
その中で次のような遊びを行い、子どもたちの健康的な認知的、身体的、そして精神的発達を促してあげましょう!
この歳の子どもにオススメの外遊び:
- シャボン玉を吹いて、キャッチしてみる
- 木や遊具を使って “いないいないばあ” をする
- 砂場で宝探しをしてみる
- 外にある木の棒やや水などを使っていろいろな異なる音を出してみる
- ボール遊びをする
- コップやプラスチックの容器を使って水遊びをする
- ベビーカーで散歩しながら見えるものを指差しながら名前を声に出して言ってみる
3. 生後15ヶ月〜24ヶ月
生後15ヶ月〜24ヶ月の子どもたちはだんだんと出来ることが増えていき、頭を使って考えて行動することも出来るようになっていきます。
この時期には特に子どもたちの思考、想像力、そして創造力を発達させる脳の部分が強く刺激され形成されていきます。
これらの能力を最大限に発揮、発達させるのにオススメな遊びが次の5つの物です!
この歳の子どもにオススメの外遊び:
- 「ごっこ遊び」など想像力を働かせる遊び
- レゴ、大きい積み木、段ボールなどを使って何かを組み立てる
- トンネルの中をハイハイで通ってみる
- 木や草などの中を通って自然界を探検する
- ブルーシートや木の枝などを使って外に秘密のお家を作る
4. 2歳〜3歳半
魔の2歳児、悪魔の3歳児…
なんてことをよく耳にしますが、この時期の子どもたちは言葉も達者になり、自己主張も激しくなってきます。
これは、2歳〜3歳半の年齢に突入した子どもたちの脳みそが再度、生まれたばかりの頃と同じ発達プロセスに戻るからなのです!
この時期になると子どもたちは、再び外の世界を自分の五感を通して理解しようとします。
見たことのない鳥や植物を目で見たり、花や雨に濡れた土の匂いを嗅いだり、ザラザラの木肌の感触を手で触ったり、雨粒を舌でキャッチして味を感じたり…
外の世界にはこのように子どもたちの五感を刺激するものであふれています。
これに比べて、テレビやスマホで遊んでいる子どもたちは視覚と聴覚、または視覚と触覚のどちらか2つしか使わないため、知覚能力の発達に遅れが出てしまうのです。
せっかく五感が研ぎ澄まされている子どもたちを家の中で遊ばせていては勿体ないです!
だからこそ、次のような外遊びを通してどんどん知覚能力を伸ばしてあげてください!
この歳の子どもにオススメの外遊び:
- 息の風でどれくらい木の葉を揺らせる
- 雪を溶かしてみる
- シャベルで地面を掘ってみたり、ジョウロで植物に水やりするなど、いろいろな道具を使ってみる
- 小ちゃい丘を登ってみる。丘の上まで競争してみる
- ハンモックやブランコに乗る
5. 3歳半〜5歳
3歳半〜5歳になった子どもたちはできることがどんどん増えてきます!
まさしく自立心を芽生えさせる格好のチャンスなのです!
外遊びはここでも子どもたちの自立心だけでなく、社交性や運動能力を高めるのに一役買ってくれます。
さらに、小学校に上がる前のこの時期に子どもたちは我慢する力、順序やタイミングをつかむ力などを他の子どもたちと遊ぶことによって身につけていきます。
これは小学校に入ってから行うもっと難しい活動をこなしていく上でとっても重要になってくる能力です!
大人から見ると外遊びは、一見ただ楽しく遊んでいるだけに見えるかもしれません。
しかし、この「外遊び」は子どもたちの脳の発達には欠かせない働きをしていて、小学校に入った時に適応する力も知らず知らずのうちにつけてくれているのです。
また、空間の制限のない外での遊びは、子どもたちが自分自身を思いっきり表現出来る場にもなります。
この歳の子どもにオススメの外遊び:
- 植木鉢に種・植物を植えて、自分だけの小さいお庭を作る
- ハイキングに行って宝探しをする
→ 木の実、面白い色の虫、小鳥… など宝探しリストを作ると更に楽しいですよ! - チョークで道にアート作品を描く
- 車・自転車を洗うお手伝いをする
- もうお家で使わなくなったキッチン道具をもらって、外に自分のキッチンを作る
- 自然の中を散歩する。親は散歩をしながら何が見えるか、何が聞こえるか、どんな匂いがするかを聞いて、子どもが言葉で表現することを促す
- いらなくなった箱やタイヤ、切り株などを使って障害物コースを作る
- ダンスをする
- バケツやスコップを使って砂場遊びをする。水を使った砂場遊びも良し。
- 凧を飛ばす
- 段ボールの切れ端を使って草の生えてる坂を滑るサッカーやバスケットボールなどのボール遊びをする
- 自転車に乗る
6. 小学生
小学生になると学校の宿題に加えて習い事や塾と子どもたちの生活はとっても忙しくなります。
やる事が盛りだくさんの毎日の中で親の立場としてはついつい
「遊ぶのはやる事をやった後にして!」
という気持ちが出てきてしまいますよね。
その気持ちに一旦待ったをかけてください!
実は、勉強などの間に外遊びをすることは子どもたちの脳みそと体をリラックスさせる働きがあり、認知的、感情的、身体的な面で大きなメリットがあるんです!
アメリカでされた研究では、勉強の間に外遊びをした子どもたちの方が、ぶっ続けで勉強をした子どもたちよりも集中力が上ったという結果も出ています。
また、外遊びという場は子どもたちが自然と自分たちの強みを発揮し、発見する場でもあります。
例えば、遊びは自然と子どもたちが得意なことを出来る状況を作り出します ー リーダーとして皆んなをまとめるのが上手な子、遊びを教えるのが得意な子、喧嘩を収めるのが上手な子…
このように遊びを通した成功経験を通して、子どもたちは自分の強みを見つけて自信に繋げていきます。
さらに、外遊びはこうして他の子どもたちと遊ぶ中で交渉力や問題解決能力などの大人になってから重要な能力も身につけていきます。
このように「外遊び」は勉強をしているだけじゃ身につかない、社会で「生きていく上の術」を子どもたちにもたらしてくれるのです!
すぐに「遊びは後!」と言ってしまう前に、子どもたちと勉強と遊びをバランス良く両立させる方法を考えてみてはどうでしょうか?
この歳の子どもにオススメの外遊び:
- 滑り台やそり遊びなどでバランス感覚を鍛える
- 外で走り回って、ボールを蹴る
- 縄跳びをしていろいろな技を習得する
- 創作ダンスをする
- “けんけんぱ” をして遊ぶ
- ハイキングをする
- 庭に植物を植えてお世話をする
- 補助輪なしで自転車に乗れるようにする
- 友達と鬼ごっこや缶蹴りなどのグループ遊びをする
- 家の周りにあるものを探して外に秘密基地を作る
まとめ
子どもの仕事は遊ぶこと。
外遊びのメリットを見直すと改めて、そう実感するのではないでしょうか?
また、年齢ごとに子どもたちが外の環境から学ぶものが違うというのもちょっとびっくりですよね!
日々の生活が忙しかったり、都会に住んでいたりすると、ついつい外じゃなくて家の中での遊びを優先してしまいがちです。
でも、せっかくたっくさんの素晴らしい刺激に溢れている世界に子どもを触れさせてあげないのはもったいない!
感性を豊かにしてくれる外遊び。
ぜひ皆さんもお子さんに外遊びの楽しさを教えてあげてみてください!
また、PoHではいつでも皆さんのご意見や質問をお待ちしています。
もしも、「うちの子はこんな遊びをさせてたこんな風に育った!」という経験談や「遊べる環境が近くにないけど、どうしたらいいの?」などの悩みなど、どんなことでも是非どんどんコメントに残してください!