皆さんは子供にとっての「外遊びのメリット」と聞いて何が思い浮かびますか?
太陽の光を浴びて子供が健康になる!
運動神経がよくなる!
より活発な子供が育つ!
このように、子供の体力に間することが真っ先に頭に浮かんでくるのではないでしょうか?
確かに外遊びは子供の体を丈夫に成長させるのに大きな役割を果たしてくれます。
しかし、外遊びのメリットはこれに留まりません!
実は “外遊び” は子供たちの “脳の発達”にもびっくりする程密接な関係があるのです。
しかし、現在では、過去に “小・中学生がスマホより夢中になれるアクティビティのアイディア10選” の記事でも紹介したいように、子供たちが外で遊ぶ機会がどんどんと少なくなってきているのが現状です。
今回は、外遊びが子どもたちの脳の発達に際してなぜそんなに大切なのかを改めて一緒に考え、子どもたちの遊ばせ方についてぜひ見直してみてください!
今まで知らなかったような新たな発見にあっと驚くのではないでしょうか?
また、外遊びが脳に与える良い影響は子供の年齢によって大きく異なります。
小さいお子さんがいる方は是非、お子さんの成長に合わせて、適切な外遊びを見定める上でのガイドとしてこの記事を使っていただけるととっても嬉しいです!
“年齢別!子どもの順調な脳発達を促すオススメの外遊び!”という記事では、各年齢相応のより具体的な外遊びを紹介しているので、ぜひそちらもあわせて読んでみてください!
年齢別!外遊びが子どもの脳発達に与えるいい影響
# | 年齢 |
---|---|
1 | 生後3ヶ月〜9ヶ月 |
2 | 生後10ヶ月〜14ヶ月 |
3 | 生後15ヶ月〜24ヶ月 |
4 | 2歳〜3歳半 |
5 | 3歳半〜5歳 |
6 | 小学生 |
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生後3ヶ月~9ヶ月
生後3か月〜9ヶ月の子どもたちは主に知覚、社交、言語、身体の4つの重要な要素の発達を経験します。
この時期の子どもたちの脳は普段の生活の中であまり使わない神経を排除していくことによって発達していきます。
言い換えれば、この8ヶ月間は子どもたちの脳の中で、どの神経が残って、どの神経が捨てられてしまうかが決まるとってもとっても大切な時期なのです!
それ故、この年齢の子どもたちには外遊びと1対1の人間関係形成を出来るだけしっかりと体験させることが重要になります。
子どもたちが成長していく上で必要な脳神経をしっかりと残してあげるためにも、外遊びを促し、次のようなメリットをたっくさん与えてあげましょう!
外遊びがこの時期の子どもたちに与える影響:
- 外の世界の音に触れて知覚が発達する ー 車の音、飛行機の音、他の子どもたちが遊ぶ声など
- いろいろな違う天気を肌で感じられる ー 暑い、寒い、風、太陽、雨を自分の体で感じることで学ぶ
- 様々な色や違う質感を持つものを見ることで視覚が刺激される ー キラキラしているもの、明るいものと暗いものの違いなど
- 色んな匂いに触れられる
- 太陽の光に目が慣れていく
- ザラザラ、ツルツル、ボコボコなど外で草や砂、コンクリートや草などに触れることで物の感触を学ぶ
- 砂や葉などを手で掴むことによって運動技能の発達が促される
- 新鮮な空気を吸うことで病気のリスクが下がる
2. 生後10ヶ月~14ヶ月
乳幼児期から幼児期に変化する生後10ヶ月ごろ。
子どもたちの好奇心はどんどん増していきます!
それと同時に動きも冒険心もどんどん激しくなっていき、子どもたちは少しずつ自分たちの世界を広げて行くようになります。
この時、子どもたちは自分たちの環境を知るために、遊びの中で味覚や嗅覚、手で触れた感触などを存分に使おうとします。
また、この時期の子どもたちは自分の周りにいる人たちのことも少しずつ認識出来るようになり、ハグをすることや順番を守ることで良い人間関係が築けることを学んでいきます。
このように五感を目一杯子どもたちが使う時期だからこそ、刺激がたーくさんある外の世界にどんどん出してあげることが更に重要になります!
この時期の子どもたちのする外遊びには次のようなメリットが挙げられます。
外遊びがこの時期の子どもたちに与える影響:
- ストレス、恐怖心、不安、イライラの軽減
- 喜び、愛着、自信の向上
- 色んな選択肢の中から自分が好きなものを選ぶ能力がつく
- 他の人との遊びを通して人間関係の築き方について学ぶ
- 表情などを使って、言葉を使わない会話スキルを身につけられる
- 集中力が向上する
- 運動能力が向上する
- バランス感覚や柔軟性が身に付く
- 免疫組織や心臓などの体内メカニズムが効率よく働くようになる
- 免疫力が上がることで体が丈夫になり、病気になりにくくなる
3. 生後15ヶ月~24ヶ月
生後15ヶ月〜24ヶ月は子どもたちが足だけではなく、手や頭を使って「何かをする」ことを覚えはじめる、とっても大切な時期です。
15ヶ月〜18ヶ月の子どもたちは、好奇心がより旺盛になり、「あそびたい!」「ためしてみたい!」「冒険したい!」という気持ちが体から溢れだします。
このように新しいことに触れることへの喜びでいっぱいのこの時期の子どもたちにとって、外遊びは考察力、想像力、そして創造力の発達の促進において大変大きな役割を果たしてくれます!
外遊びがこの時期の子どもたちに与える影響:
- 友だちの作り方や他の子どもたちとの関わりかたを学ぶ
- 自立的に学ぶことを覚える
→ この時期の子どもたちは自分が世界の中心で、身の回りの物全てが自分の物だと思っています。人と物を ”一緒に” 使うことを知らない代わりに「自分で物の使い方を学ぶ」ことを覚えるのです。
- 木の実や段ボールなど遊び方の決まりが無いもので遊ぶ事によって、物事の仕組みを学ぶ
- 「ごっこ遊び」を通して想像力が育つ
4. 2歳~3歳半
2歳〜3歳の子どもたちは決まりのない、自発的な遊びをするのが大好き!
一見、ただはしゃいで何も学んで無いように見えるかもしれませんが、実はこの自由さも子供の脳発達を促すためにものすごく大事なんです!
子どもたちが自分たちの世界に浸って、自分で考えた外遊びをする行為は、子どもが健康に成長する上で必要な脳の基盤と構造をしっかりと固める役割を果たします。
また、この時期の子どもたちにとって、体全体を使って「動き回ること」の大切さは計り知れません。
定期的に子どもたちが体を存分に動かすことの出来る機会を作ってあげることで、子どもたちは外遊びのメリットを最大限に引き出すことができるのです!
外遊びがこの時期の子どもたちに与える影響:
- 独創性と想像力の向上
- 決断や問題解決、そして他の子どもたちと協力し合う機会が増える
- 他の子どもたちと関わる事で言語能力やコミュニケーションスキルが向上する
- 注意力、観察力、そして物事への理由づけをする能力が向上する
- 自然の中の理科のコンセプトに気づき始める
- 数字(数学的)のコンセプトに気づき始める
- どんどん自分で新しいことが出来るようになることを発見する
- 空間的感覚(距離、スピード、場所、方向など)が身についてくる
- 良い事と悪い事の区別が付けられるようになる
- 読み書きの能力が向上する
- 感情や認知能力が発達する
- 同じゴールに向かって他の子どもたちと協力するようになる
- 肥満になる確率が下がる
- 家族以外の大人や子どもたちと接する力が育まれる
- 間違いを繰り返しながら、コミュニケーション能力や語彙力を身につけていく
→ この時期の子どもたちは自分の言葉を作ってみたり、知ってる言葉の形を変えてみたり、言葉のルールに気付いたりして試行錯誤しながら言語力を身につけていきます。
- 他の子どもたちと遊ぶことで社会のルールを身につけていく
- 体にありあまってるエネルギーを放出する
5. 3歳半ー5歳
子どもはスポンジのように新しいことを吸収する… とよく言いますよね?
これはまさしく、3歳半〜5歳の子どもたちにぴったり当てはまる決まり文句なんです!
この年齢になった子どもたちは少しずつ親以外の人たちの関係を築いていくことによって自分の世界を広げていくことようになります。
公園などで他の子どもたちと交流していくことによって、子どもたちの脳みその中でも社交性や自立心を促進する部分が刺激され発達していくのです。
このように健全に脳みそが発達していくと、子どもたちはやがて、自分が見たり感じたりしている世界と周りの他の子どもたちが見てる世界には違いがあることに気づきはじめます。
子どもたちは更に成長するにつれて、広い視野を持ち、物事をさまざまな異なる視点から見ることが出来るようになっていきます。
この際、多くの教育専門家も声を揃えて主張するように、この視野を広げる脳発達を促す上で決して欠いてはいけない要素が外遊びです!
でも、何でそんなに家の中で遊びじゃなくて外遊びが重要なのでしょう?
それには、「外遊び」という複雑な設定の中でしか得られない次のようなメリットがあるからなんです!
外遊びがこの時期の子どもたちに与える影響:
- 他の子どもたちと遊ぶことでより社交性が身につく
- 少しずつ親から自立して、自分の世界を構築することを学ぶ
- 人の気持ちや視点が理解出来るようになる
→ この年頃の子どもたちは全ての人が物事に対して同じ考えを持っているのではなく、同じ物を見ても様々な違う考え方があることに気づき始めます。
- 他の子どもたちと遊具を使う順番などを話し合って決めるようになり、交渉能力が身につく
- 物事のタイミングや配列など、さらに複雑な体の動かし方を学ぶ上で必要となる体内感覚が育つ
- 自分の感情や考えを表現出来るようになる
6. 小学生
小学生になると子どもたちは塾や習い事に通いはじめ、毎日の生活がどんどんと忙しくなっていきますよね?
時間に追われて、宿題に追われて、友達と公園で遊ぶのはついつい後回しになってしまいます。
心当たりのある親御さんも多いのではないでしょうか?
しかし小学生になったからと言って、当然ながら子供の脳の発達は止まったわけではありません。
子供の脳の発達を促す上での一番の栄養素はこの年齢になっても「外遊び」です!
そのため、決して塾の勉強や習い事の方が「遊び」より優先順位が高いと思わず、子供たちにしっかりとバランス良く遊びと勉強を両立させることを促すことがとっても大切になります。
例えば、アメリカで行われた研究でも、勉強の合間に外遊びをする時間が与えられた子どもたちの方が、1日ずっと勉強を続けた子どもたちよりも、1日の終わりに与えられたタスクの成績がよかったという結果が出ているんです!
成績アップ以外にも、子どもたちが外遊びをすると次のような良い影響が見られます!
外遊びがこの時期の子どもたちに与える影響:
- 頭への血の循環が上がるため、頭にもっと酸素やブドウ糖が運ばれ、集中力や注意力が向上する
- 脳みその中の神経が刺激され神経同士の繋がりが促進されるため、子どもたちが吸収できる知識量のキャパシティが増える
- 新しい脳細胞が生成され、記憶力がアップする
- 学習能力が上がる
- 大脳の一部の成長が促進され、集中力の持続やセルフコントロール(自己制御)能力などが出来るようになる
- 空間感覚や自然の中での危機感覚が身に付くため、読解問題などを解く際により深く理解出来るようになる
まとめ
さて、今回はなぜ外遊びが様々な年齢の子どもたちにとって重要なのかを、子どもたちの 「脳の発達」にフォーカスを当てて見てきました。
生まれてすぐの時からこんなにも外遊びが脳の発達に影響を及ぼしているなんて、びっくりしますよね?
同時にいかに子どもたちが外に出ることが体のためだけでなく、精神的、認知的発達を促進する上でも大切か改めて考えなおす機会になったのではないでしょうか?
これを機に改めて、どのように子供たちが外と中の遊びをバランスをとって出来るか考え直してみるのもいいかもしれません。
皆さんの中でも「外遊びを子供にさせたら他にもこんなメリットがあった!」というコメントや、「外遊びをさせたいけどどこから始めればいいのか分からない…」という悩みがある方はどんどん下にコメントも残して行ってくださいね!
また、この記事を読んだだけじゃ具体的な遊びがいまいち思いつかない…
という方は是非 “年齢別!子どもの順調な脳発達を促すオススメの外遊び!” もあわせて読んでみてください!
子どもたちの年齢に合わせて最適な遊びの数々を紹介しています!
これからも一緒に子どもたちが現代社会を生き抜く上で最適な環境を作る方法を模索していきましょう!