もはや大人だけでなく、子供も小学生の頃からスマホを所持する時代になりました。
携帯電話を持っている未成年の大半がスマホを持っていて、親もスマホ世代の現代。
買うのも使うのも簡単な反面、そのメリットやデメリットを考慮に入れた使用者は残念ながら少ないのが現状で、女子高校生のスマホ1日の平均使用時間がほぼ6時間に登るなど使いすぎてしまう人も多いですよね。
子どもにスマホを買う予定があるけど何を知っておいた方がいいの?
いいことと悪いことって何?
悩める親御さんの質問にこれからこのブログで答えていきます。
このトピックについて調べていくうちに、共通して挙がるメリットとデメリットがあることがわかりました。
今回の記事では以下の内容についてご紹介していきます。
*内容をクリックするとその項目にジャンプできます。
メリット | 内容 |
---|---|
1 | 親子の交流が盛んになる |
2 | 学習効果が期待できる |
3 | 子ども同士で交流をすることができる |
4 | 問題解決を瞬時にできる |
5 | その他いいこと |
デメリット | 内容 |
---|---|
1 | 身体への懸念 |
2 | 依存症への懸念 |
3 | 有害サイトへのアクセス |
4 | 学業への懸念 |
5 | コミュニケーションに関する懸念 |
6 | 金銭面での懸念 |
7 | SNSトラブルへの懸念 |
スマホ世代の現状
スマホを子供が持つ時代というけれどそんな大げさな、と思うかもしれませんがあながちこの表現は間違ってはいません。
未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査2018によると、なんらかの携帯端末を所持する未成年(10-18歳)のうち、なんと9割がスマホを持っているそうです。
また、小学生のケースだと7割がスマホ所持者と、スマホを持ち始める層の低年齢化が見受けられます。
いずれの場合もスマホ所持層はコンスタントに増加し、幅広い年齢をカバーしていて、スマホの利益を享受する人口が増えた分リスクにさらされる年齢層もその分多くなっています。
その分使用者や、購入者のリスク管理や理解が深まっているかというとそうでもなく、フィルタリングの設定説明を受けた子供は逆に昨年から減少しています。
また、フィルタリング使用率自体も5割に留まる結果になっています。
ネットに関する理解の低い小学生の間でも同様にフィルタリング使用率は5割と、リスクに対する用心が低いのが現状です。
子どもがスマホを持つメリット
まずはじめに、お子さんとスマホを持つといいことをご紹介します。
スマホを持つとどのような面で助かるのでしょうか。
見ていきましょう。
1. 親子の交流が盛んになる
子どもがスマホを持つ時の懸念事項は、親子間のコミュニケーションにどう影響をおよぼすのかということだと思います。
でも、使い方によっては逆に親子のコミュニケーションを円滑にする手立てとしてスマホが活躍します。
まず一つ目に、子供が遊んでいるメディアについて話すと、親子の会話が豊かになるかもしれません。
確かに、同じゲームをするとその話題で母と盛り上がった経験が筆者にもあります。
親子の会話からは少し外れますが、弟とよくスマホで見つけた変なゲームの話をするようになりました。
同じ趣味を見つけた感じで楽しいんですよね。
また、家族でLINEグループを作ったりすることが最近は多いみたいです。
連絡事項の交換もそうですが、仕事で日中家にいてお子さんといることの難しいお父さんやお母さんにとっては大事なコミュニケーションの場になるのではないでしょうか。
筆者は海外留学の時にスマホで親と近況報告をしたり、留学のことで相談にのってもらっていましたがLINEなどの無料通話アプリを使えば高額な国際電話も無料なので大変たすかりました。
そして何より親御さんにとって安心なのが、スマホがあることによってお子さんの安全を確認できることではないでしょうか。スマホではGPSなど見守り機能に加え、簡単にメッセージをすることができます。
塾や部活の送迎時間やお子さんの帰宅時間をリアルタイムで確認ができることにより、帰り道に何かあったんじゃないかという心配やコミュニケーションの行き違いを軽減できるでしょう。
また、お子さんが家出をしてしまったなどという時もGPS機能でどこにいるのか即座に分かります。
(お子さんにとってはすぐに見つけられてしまうのはありますが…笑)
2. 学習効果が期待できる
スマホを子どもに持たせてから成績が下がった…とよく聞きますが、スマホがもたらす学習効果はご存知ですか?
子どものメディア専門家Sara Dewittによると、デジタルデバイスは教育・学習を阻害すると一般的に考えられていますが統一試験よりも子供の認知学習を高めることができるみたいです。
(マルチタスク能力も上がるかも?)
また、デジタルデバイスを使う方が勉強が楽しいというお子さんも多いですよね。
しつけるのが大変な時期や読書をしてほしいという時期。
スマホやデジタルデバイスの使用で親御さんのストレスも軽減できるうえにお子さんも楽しみながら学習できそうです。
実際に、口頭でいくら教えても身につかなかった正しいハミガキの仕方などの習慣がデジタルデバイスの使用で子どもが積極的に学ぶようになったというケースもあります。
将来的にもスマホが使いこなせることは大学で教授と連絡を取り合ったり、調べ物をしたりする時にスマートにスムーズにできるので応用的な学習にさしかかった時に役に立ちます。
筆者がスマホを使い始めたのは15歳くらいだったと記憶していますが、確かに本格的に大学生になってネットを頻繁に使う環境であたふたした経験はありません。
講義で必要な読み物もスマホだと簡単に取り出して電車の中でも読めるので重宝していました。
3. 子ども同士の交流
近年のスマホ児童、特にスマホ所持率が高くなる年代の特徴はLINEなどの無料通話アプリやSNSを通じて交流をしている点ではないでしょうか。
いつでもどこでもどこへでもメッセージや通話ができるSkype・Facebook・LINEなどを使い、国境を越えて子どもたちは交流しています。
スマホなどのデジタルデバイスは一番身近な異文化交流の方法になっています。
また、スマホは多くの子供達が所持するような時代になったため日常的に子供達の間で使われるデバイスになりました。
このことから、スマホを持っていないと疎外感を感じたり、仲間はずれになってしまうのではないかという心配はあります。
スマホが子ども同士のコミュニケーションツールになっているため、利便性や即時性において劣っているメールや電話しか連絡手段がない場合にやはり交流関係、特に横のつながっりは構築しにくいのではないでしょうか。
筆者も高校生になってからというもの、友達との外出計画や待ち合わせはずっとLINEなどのメッセージアプリでしています。友達の輪もLINEグループでなんてこともザラにあります。
海外が長かったので、海外にいるお友達と近況報告もスマホでしています。
逆にスマホで連絡が取れなくて交信が途絶えた人も何人かいます。笑
4. 問題解決を瞬時にできる
2番目に挙げた学習効果と少し似ていますが、気になったことをすぐに検索できることはスマホをつかう大きな利点の一つだと思います。
辞書や紙媒体を漁って知りたい情報を探し出すよりも大幅に時間短縮することが可能です。
すぐになんでも分かることに疑念を感じる方もいらっしゃることとは思いますが、スマホですぐに調べることで外国語のボキャブラリーの習得スピードがすごい速い友人を筆者は知っています。
その友人は分からない単語を見つけたり聞いたりするたびに、紙媒体の辞書だったらめんどくさくて放っておいてしまうような言葉も即座にいちいちオンライン辞書で意味を調べていました。
このいちいち調べることがめんどくさくないことがスマホ学習のメリットでしょう。
5. その他
これはマイナーな意見ですが、スマホで子どもは自己管理を学ぶという見方もあります。
子供たちが自由な時間に何をするのか自分で選択をすることは、自信、時間管理、そして優先順位を理解し行動する能力を向上させるという考え方です。
要するに子どもに決定権を持たせることは自主性を育てますよ、ということですがこれは中学や高校などある程度物事の善悪がつく頃に適した方法かもしれません。
他にも最近は学校や部活の急な変更事項や連絡はスマホで、というケースがあるみたいです。
部活の日程調整などLINEでしたり、ツイッターとかで天候による休校を真っ先にアナウンスするところもちらほら見え始めました。
こういった場合は確かにスマホが無いと連絡漏れが心配ですよね。
子どもがスマホを持つデメリット
次にお子さんがスマホを持つことへのリスクについてご紹介します。
前半ではスマホの便利なところや嬉しい利点を挙げましたが、スマホ所持には無論、リスクもあります。
リスク行動に走ったり、スマホの不利益が利益よりも多くならないようにバランスを取りながらの使用が必須です。
このセクションではそんなスマホがもたらし得る危険や懸念についてお話しします。
1. 身体への懸念
身体が発達途中の子どもが長時間スマホやパソコンなどのデジタルデバイスを悪い姿勢(うつむいている状態)で使用すると、スマホ首という脊椎の変形や首・肩の痛みなどの異変が起こる可能性があります。
パソコンならまだしもスマホを使う時は筆者もかなり姿勢が悪くなることがあります。
常に首の後ろが伸びている状態なので、首に負担がかかる姿勢みたいです。
スマホといえば小さい画面を長時間見続けるので視力への影響も心配ですよね。
スマホを使い始めてから子どもの視力が悪くなったという話もよく聞きますが、最近はこれに加えてスマホ老眼も話題になっています。
スマホ老眼とは、長時間スマホの小さい画面を見続けることにより近いところのピントが合いづらくなることです。
放っておくと大人になってから老眼になるスピードも早いみたいなので、適度に画面から目を離して遠くを見るようにするなどの対策が必要です。
スマホを使用した時の身体への悪影響に関してはまだ分からないことも多いですが、やはり用心にこしたことはなさそうです。
2. 依存症への懸念
世界保険機構(WHO)がゲーム依存症を精神障害として認定したように、デジタルデバイスを介した依存症が社会問題になっています。
ネットでサイトを見続けてしまう(コンテンツ依存)や無料通話アプリでずっと会話をし続けてしまう(つながり依存)などスマホに関連した様々な依存症になる恐れがあり、子どもにスマホを渡す時に心配になりますよね。
スマホの所持はよく外遊びの減少と絡めて議論されることが多いですが、実際幼い子どもがスマホで動画にみることにハマってしまい外に出ることを面倒くさがる傾向が出ることがあるみたいです。
LINE・Twitter・Instagram・Facebookを始めるような小学校高学年くらいの年齢になってくると心配なのがSNS依存症。
一つだけではなく複数のSNSをダウンロードして閲覧していて、それぞれのSNS上で常時更新されるのが特徴で、長時間スマホに釘付けになってしまう原因の一つになっています。
また、これらのSNS上では非現実的な理想像が投影され、友人の投稿をみて嫉妬したり、他の人とは違う生活をしている自分に嫌気がさしたりなど精神面に悪影響を及ぼす可能性があります。
事実、ティーンエイジャーの1割近くがSNSに関連した鬱状態にあるなどその影響は無視できるものではありません。
実際に筆者も高校生のときにSNSをスクロールしていた時に、フォローしている人の人生が自分のとくらべてあまりにもキラキラしているように見えて落胆したのを覚えています。
SNS上に投稿しているものは虚像であると気づけばなんてことないのですがそれに気づけないと辛いんですよね。
筆者はSNSに関する学術的論文を読んだり、SNSの投稿について友人と議論したりすることによる気づきが多かったと思います。
他人のInstagramの投稿にあるような人生なんて非現実的、自分は自分のペースで、と心を落ち着かせることができるようになりました。
いずれにせよ、親子や友人など身近にいる人と依存症のトラブルなど気軽に相談できる状態にあるということがこの問題の鍵になると考えられます。
3. 有害サイトへのアクセス
スマホを貰ったばかりのころは、間違って有害サイトにうっかりアクセスなんてありえないと筆者も思っていました。
思ってはいましたが、ワンクリ詐欺のサイトにうっかり飛んでいたことがあります。
よくある広告にクリックしたらいきなり「会員登録が完了しました。入会金を支払ってください。」という文言が。
焦ってしまった筆者は退会するにはどうするのかとEメールアドレスなどを第三者に渡してしまった経験があります。ええ。
フィルタリングなどで有害サイトへのアクセスを未然に防ぐ方法はありますが、万が一ワンクリ詐欺などに誘導するようなサイトにアクセスしてしまった時の対処法を事前に話し合うことが必要なのではないかと思います。
いくら親心で変なサイトにアクセスして欲しく無いとはいっても好奇心旺盛な時期。
親の目、フィルタリングの目をくぐり抜けたサイトにアクセスしてしまうのは不可避でしょう。
4. 学業への懸念
SNSや無料通話アプリの問題に関連して、いつ何時でもコミュニケーションが取れるというスマホの性質が勉強をする環境に悪影響をもたらす可能性があります。
ついついスマホをみてしまう、友達からの通知が気になってしまう、など集中力が継続しづらくなるような要素をこれらのアプリは持っています。
また、インターネットには無限にコンテンツが広がっていますので、ついつい数時間スマホを眺めているなんていうことが起こります。
そうすると
使い方を誤ったり、セルフコントロールが無い状態でスマホを扱うとその積み重ねがいずれは成績不振という形で現れるのでは無いでしょうか。
筆者は高校生全員がパソコンやスマホなどの電子機器を所持・使用しているような学校に通っていましたが、皆さん時間制限や自己管理アプリなどを駆使して集中できるような環境を作っていましたね。
5. コミュニケーションに関する懸念
スマホなどのデジタルデバイスを使用する時、情報が受動的に入ってくる状態になっています。
このため、コミュニケーションが一方的に、かつ受動的な状態で行われています。
子供がスマホを持つと静かになる状態というのは画面にとても集中している状態を指し、親の呼びかけに対し生返事をするのはあまりにも熱中しているからだと言えるでしょう。
依存状態に関連して、スマホを見ていない時間にイライラしてしまうこともあるかもしれません。
そんな状態でコミュニケーションをとることは難しいですよね。
6. 金銭面での懸念
金銭面に関して言えば、2つの側面からお金がかかる可能性がありそうです。
一つは、単純にスマホの端末代金と基本料金を支払うため支出が増えるということです。
その額はキャリアにもよりますが、大手だと月額¥8,000、格安SIMだと月額¥3,000をみておいた方がいいでしょう。
二つ目は気づかないうちに子供がクレジットカードを利用して課金をするリスクがあります。
ダウンロードは無料でも、アプリ内のサービスを利用するのに課金を要求するアプリもありますので注意が必要です。
7. SNSトラブルへの懸念
友達に悪口をSNSで書かれるなど、SNS上での人間関係のもつれが問題になっています。
友人の気に障るようなことをしたら、遠回しにSNSで悪口というのはよくあることではないでしょうか。
いつでもどこでも簡単に意見やつぶやきができるあまり、イライラした時にSNSで発散する人が多いかもしれません。
筆者もSNSで鬱憤を晴らそうと書き込んだりしたことがありますが、あまり解決したことはなく、むしろずっとオンライン上にそのつぶやきやら投稿やらが残るので後味悪い結果となりました。
SNS以外での気持ちの発散方法を見つけたり、対面で気持ちを表現することはSNSという場があっても必要だと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
スマホ所持にはメリットと同じ数だけデメリットがあります。
デメリットを最小限にするために予防策を考えたり、逆にメリットを最大限活かす使い方を心がけたいですよね。
今回このブログではまずみなさんにスマホのいいところ、悪いところを知っていただくために両方の側面からご紹介させていただきました。
次の記事ではスマホを買う前に決めるべき9つのルールをご紹介します!
具体的なルールの決め方や、おすすめアプリなどこれからどんどん紹介していきますので、是非ご購読くださいね。